「プロテインが筋肉をつけるために効果的」というのは、トレーニングをしている人ならもはや常識。
マッチョを目指す人に人気のジムの中には、「プロテインバー」が併設されているところもあり、注文すると目の前でプロテインシェイクを作ってくれるシステムになっています。
「そんなにムキムキにはならなくてもいいけど、しっかり筋肉をつけたい」という女性も、プロテインを飲んでいる人が多くなりましたよね。
ですが、プロテインを選ぶときに、味を気にすることはあっても、どの種類のプロテインかまで気にしている人は少ないようです。
あなたは、どの種類のプロテインが自分に合っているのか、知りたくありませんか?
この記事では、筋肉をつけたい人に人気の「ホエイプロテイン」と「カゼインプロテイン」について、違いやそれぞれの効果、効果の出やすい飲むタイミングを詳しくまとめています。
それでも、「どっちのプロテインも捨てがたい…」と悩んでしまう人には、おすすめのプロテインをご紹介していますので、最後まで読めば、もうプロテイン選びで迷うことはありません!
あなたの筋力アップに、ぜひこの記事を役立ててくださいね!
目次
ホエイとカゼインの違いって何?

「ホエイプロテイン」と「カゼインプロテイン」は、どちらも牛乳から作られているプロテイン。
牛乳の成分のうち、「ホエイ」からタンパク質を精製したものが「ホエイプロテイン」、「カゼイン」からタンパク質を精製すると「カゼインプロテイン」になります。
私たちの身の回りのもので言えば、カップに入っているヨーグルトのうち、半透明の上澄み部分が「ホエイ」で、普段食べる白く固まっている部分が「カゼイン」です。
昔からチーズやヨーグルトとして利用されてきたカゼインに対して、ホエイは、以前は不要なものとして捨てられていました。
ですが、近年の研究で、ホエイにも栄養素が豊富に含まれていることが分かってきたのです。
ホエイとカゼインの最大の違いは、「水溶性か不溶性か」という点。
ホエイプロテインは水溶性のため、体に吸収されるスピードが速く、効果時間が短いという特徴があります。
吸収までにかかる時間は、精製の度合いによって変わりますが、速いもので30分程度、通常のものでも2~3時間程度です。
反対に、カゼインプロテインは、水に溶けず固まりやすいので、お腹の中に長くとどまるのが特徴。
だいたい7~8時間くらいが、吸収までにかかる時間の目安です。
こう聞くと「なら、すぐ効果の出るホエイのほうが良いんじゃない?」と思ってしまいがち。
ですが、ホエイとカゼインはどちらが優れているというわけではありません。
自分に必要な効果に合わせて、この二つを使い分けることが、トレーニングの効果を引き出すポイントになるのです!
ホエイプロテインの効果とおすすめの飲むタイミングは?

ではここからは、ホエイとカゼイン、両方のプロテインの効果と、おすすめの飲むタイミングを見ていきましょう。
まずは、アスリートや筋肉アップを目指す人に人気のホエイプロテインから。
「プロテインは筋肉をつけるもの」というイメージの元になっているプロテインです。
ホエイプロテインを飲むとどんな効果があるの?
私たちの筋肉を作っているのは、タンパク質。
そして、タンパク質の原料となっているのが「アミノ酸」という物質です。
アミノ酸は、筋肉の成分の約35%を占めていて、筋肉をつけるのに欠かせない物質なのですが、そのうち「必須アミノ酸」は、体内で作ることができず、食事で摂らなくてはいけません。
必須アミノ酸の中でも、筋肉をつきやすく、落ちにくくする働きをするのが「BCAA」と呼ばれる、バリン、ロイシン、イソロイシンという3種類のアミノ酸です。
ホエイプロテインには、このBCAAが、ほかのプロテインより多く含まれていますので、強い筋肉を育てる効果が期待できます。
そのため、「筋肉をしっかりつけたい人向きのプロテイン」と言われているんですね。
BCAAには、筋肉をつけるだけでなく、
- 持久力を上げる
- 運動後の疲労感を軽減する
- 筋肉痛を軽減する
といった効果もありますので、日常的に筋トレをする習慣のある人にぴったりのプロテインなんです!
ホエイプロテインを飲むおすすめのタイミングは?
ホエイプロテインを飲むなら、トレーニング後30分以内がおすすめです。
筋トレをすると、その衝撃で筋肉に細かい傷がつきますが、それを治すのもタンパク質の大きな役目。
運動後にタンパク質が足りないと、傷ついた筋肉を修復する材料として、別の筋肉が使われてしまい、総合的な筋肉量は減っていってしまいます。
逆に、タンパク質が十分に体内にあれば、筋肉はしっかりと回復して、傷つく前よりも強くなるのです。
「筋トレをしているのになかなか筋肉がつかない」という女性は多いのですが、タンパク質不足も、その原因のひとつだったんですね!
筋トレ後の30分間は、運動で使われた筋肉が、栄養補給と回復を行う時間。
体内に栄養を取り入れて筋肉を作る「タンパク同化」の働きが特に活発になる時間帯です。
その効果は、筋肉が吸収するアミノ酸量が通常の3倍になるほど。
この時間帯が「ゴールデンタイム」と呼ばれるのも納得ですよね。
吸収スピードの速いホエイプロテインなら、トレーニングで傷ついた筋肉に素早くタンパク質を届けることができます。
せっかくのトレーニングを無駄にせず、効果を最大限に発揮するサポートをしてくれるのです!
カゼインプロテインの効果とおすすめの飲むタイミングは?
ホエイプロテインがスピード重視の短距離選手なら、カゼインプロテインはスタミナ型の長距離選手と言われています。
そんなカゼインプロテインは、どんな効果が期待できて、おすすめの飲む時間はいつなのか、まとめました。
カゼインプロテインを飲むとどんな効果があるの?
吸収速度の遅いカゼインプロテインですが、これは言い換えれば、「タンパク質を長い時間補給し続けてくれる」ということ。
体内に取り込まれたカゼインは、胃の酵素の働きでいったん固まり、ヨーグルトのようなゲル状になってゆっくり消化されていきます。
さらにカゼインには、腸の動きを緩やかにする効果もありますので、腸での消化にかかる時間も長くなります。
この二つの相乗効果が、
- 長い時間、体内のタンパク質を豊富な状態に保つことができる
- 腹持ちが良い
というカゼインプロテインのメリットを生み出しているのです。
「ゆっくりタンパク質を補給することが、なぜメリットなの?」と思われる方もいるかもしれませんが、筋肉には、分解と合成を繰り返すという特徴があります。
筋肉が合成されるのに必要なのは、原料であるタンパク質。
ところが、体内のタンパク質が不足している時間が長くなると、筋肉は分解され、減る一方になってしまいます。
これを防ぐためには、タンパク質をこまめに摂らなくてはならないのですが、カゼインプロテインなら、一度摂取すれば、消化までの間ずっと、筋肉の維持に役立ってくれるのです。
また、カゼインプロテインには、カルシウムや鉄分の吸収を助ける働きもあります。
この二つは、特に女性に不足しやすい栄養素と言われていますので、プロテインで摂取できるのは嬉しいですよね。
カゼインプロテインを飲むおすすめのタイミングは?
カゼインプロテインを飲むおすすめのタイミングは、トレーニングをしない日や就寝前などの「休息時間」。
トレーニングをしていない間も、体内では筋肉の回復や増強が行われています。
筋肉をつきやすく、落ちにくくするためには、必ずタンパク質が必要になりますので、長時間タンパク質を補給し続けたい時は、カゼインプロテインが効果的です。
休息時間の中でも、特に重要なのは就寝中。
就寝後30分から3時間前後、体の中では「成長ホルモン」というホルモンが大量に分泌されます。
成長ホルモンは、脳下垂体から分泌され、骨や筋肉などの成長をサポートしたり、健康な体を維持したり、体の老化を防ぐ働きもある、とても重要な物質なのです。
成長ホルモンはタンパク質でできていますので、タンパク質を摂取することで、たくさん作られるようになり、働きも活発になります。
つまり、就寝前にカゼインプロテインを摂取することで、寝ている間もタンパク質がゆっくりと補給され続け、成長ホルモンが働いて、筋力アップのサポートをしてくれるというわけなんです!
「寝る前にプロテインを飲むと太る」と言われますが、実際に太るかどうかは、摂取カロリーと消費カロリーのバランスの問題。
摂取カロリーより消費カロリーのほうが多ければ、寝る前に飲んだからといって太ることはありませんので、安心してくださいね。
小腹がすくと眠れないなどの理由で、夜中に間食してしまいがちな人は、普段食べているものをプロテインに変えて、カロリーコントロールをするのもおすすめです。
ですが、寝る直前にプロテインを飲むと、胃腸に負担がかかり、胃痛や胃もたれなどの原因になることも。
就寝1時間前を目安に摂取するようにしましょう。
筋肉をつけるには「ホエイ」と「カゼイン」の両方を飲む方がいいの?
ここまでお話してきたとおり、「ホエイ」と「カゼイン」は、同じプロテインでも、吸収の速度や効果に大きな違いがあります。
ですので、最も効果的なのは、「筋トレ後にはホエイ、就寝前や運動をしない日にはカゼイン」のように、目的に合わせてホエイとカゼインを飲み分けること。
ホエイだけ、カゼインだけでも、もちろんタンパク質の補給にはなります。
ですが、必要に応じて飲むプロテインを変えることで、それぞれのプロテインの持つ良さを効果的に引き出すことができるのです。
とはいえ、ホエイとカゼインを両方購入して、必要に応じて飲み分けるのは、意外に面倒。
市販されているカゼインプロテインは種類が少なく、高価なものがほとんどですし、かさばるプロテインを2袋も置くとなると、置き場所に困る人も多いでしょう。
「手間もお金もかけたくないし、置き場所もない…。ホエイとカゼイン、手軽に両方摂りたい人はどうしたらいいの?」
そんな方でも大丈夫!
市販のプロテインの中には、ホエイとカゼインをミックスしたプロテインもありますので、それを選べば、簡単に両方のプロテインの効果を得ることができます。
「飲み分けには興味があるけど、2種類をいきなり買うのはちょっと…」という時に、お試しとして利用するのもおすすめです。
「ホエイ」と「カゼイン」を両方摂りたい方におすすめのプロテインは?
最初から「ホエイ」と「カゼイン」の両方を適度な割合でブレンドしてあるプロテインなら、面倒な手間はかからず、それぞれのプロテインのいいとこ取りをすることができます。
このようなミックスプロテインはいくつかありますが、その中でもおすすめなのがマイプロテイン「トータル プロテイン ブレンド」。

- 内容量:1kg、2.5kg、5kg(1食の利用目安は30g)
- 通常価格:3,790円
一般的な「ホエイ」「カゼイン」だけでなく、なんと7種類のプロテインが配合されているプロテインなんです!
マイプロテインの「トータル プロテイン ブレンド」に含まれるプロテインは、
- ホエイプロテイン
- ホエイアイソレート
- 加水分解ホエイ
- ミルクプロテイン
- ミセルカゼイン
- カルシウム カゼイン
- エッグ ホワイト パウダー
この7つ。
プロテインは、原料が同じでも精製の度合いや配合成分によって吸収時間が変わりますので、「トータル プロテイン ブレンド」には、大きく分けて
- 吸収スピードの速いホエイ系プロテイン
- 吸収スピードのゆっくりなカゼイン系プロテイン
- 中間の吸収スピードのエッグプロテイン
の3種類のプロテインが含まれていることになります。
ですので、スピーディにタンパク補給をしたい筋トレ後から、ゆっくりと体にタンパク質を供給したい睡眠中まで、これひとつで、すべてをまかなってくれるということなんです!
不溶性のカゼインプロテインは、水に溶かすとどろっとした口当たりになるものが多いのですが、これが苦手だという人も多いでしょう。
「トータル プロテイン ブレンド」は、ホエイプロテインがミックスされているので、さらりとした軽い飲み口で、トレーニング後でも飲みやすいのが嬉しいですね。
1食分30gのうち、24~25gというタンパク質量の多さも、運動をしている女性には魅力的。
ミックスプロテインに興味があるなら、まずはここから試してみるのが良いでしょう!
【トータル プロテイン ブレンドの栄養成分(ノンフレーバー1食分・30gあたり)】
エネルギー | 118kcal |
タンパク質 | 25g |
脂質 | 1.4g |
炭水化物 | 1.2g |
食塩含有量 | 0.05g |
「ホエイ」と「カゼイン」は目的に合わせて使い分ける!
ホエイとカゼインの違いは、お分かりいただけたでしょうか。
「ホエイプロテインはスピード型で運動後」、「カゼインプロテインは持続型で休息中」という差はあるものの、どちらも良質なタンパク質を豊富に含む、筋トレには欠かせない存在。
目的に合わせて使い分けたり、ブレンドされたものを飲んだりすることで、トレーニングの効果をさらに高めてくれるんです。
トレーニングをしている女性なら、それに適したプロテインを取り入れないのはもったいないですよ!
欲しい効果に合わせて、自分に合ったプロテインを選んでみましょう!